保全生物学実験07 of 塘研究室

生物個体群,生物群集の保全を行う上で,フィールドでの調査,実験は欠かせないものです。保全生物学実験の目的は,植物や昆虫の調査,同定,採取・採集方法,得られたデータの解析方法,生理生態学的研究法,フェノロジーに関する研究法,生物を用いた環境評価に関する調査法を学ぶことにより,生物保全に関する基礎的な技術を身につけることです(「保全生物学実験」のシラバスから)。

まずは河川における底生動物の採集方法を学び,それと同時に河川の上流と中流という2ヶ所の環境の違いを感じて下さい。実験室に戻ってからは「同定」という作業がいかに大変かを体感してもらいます。そして,苦労して取ったデータに基づいて,水原川の上流と中流の河川環境を底生動物を用いた様々な方法で評価してみましょう。現地で感じたとおりの評価結果になるでしょうか・・・。

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水原川の上流と中流での底生動物採集 

水原川中流(松川橋付近)

写真は天気に恵まれたBクラスのもので,前日に川へ行ったAクラスの学生たちは可哀想に雨の中での作業でした。

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水原川上流(狼ヶ森橋付近)

前日に同じ場所でAクラスの学生がサンプリングしたはずなのですが,(前日は雨だったせいもあると思いますが)そんなことは感じられないほど,普通にたくさんの虫たちが採集されました。

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荒川の中流と下流での底生動物採集

荒川中流(吾妻総合運動公園付近)

2007年はこの実験の初年度で,無謀にも水原川だけでなく,荒川の2ヶ所でもサンプリングをしました。野外での活動を2回実施したわけで,前週,水原川で雨に降られたAクラスは晴天に恵まれました。

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荒川下流(桜づつみ河川公園付近)

荒川下流でのサンプリングの様子です。これは晴天の中で作業するAクラスの学生たちですが,翌日は土砂降りの大雨で,それでもBクラスの学生たちは激流の川へ入りました(恐ろしくて写真は載せられません)。