研究プロジェクト型博士後期課程
アドミッションポリシー
研究プロジェクト型博士後期課程で、
さらに深く、さらに高度な研究能力を育む。
共生システム理工学研究科博士後期課程では、「共生」のシステム科学のもと、21世紀の課題解決に向けた研究・実践力を有する高度専門技術者・研究者の養成を目的とします。半数以上の在学者が社会人であり、大学の研究者のみならず民間企業にも運用できる多様な人材育成を行っています。
幅広い視野から問題解決に取り組む高度な実践力と研究能力の養成を重視した研究プロジェクト型指導体制を導入し、大学院生の研究を実践的・具体的に支援しています。共生システム理工学研究科の教員だけでなく、他大学教員、企業や行政機関の研究者と実務家をプロジェクトメンバーに加え、様々な共同研究プロジェクトを立ち上げます。大学院生は自らの研究テーマと関連の深い研究プロジェクトに参加し、指導教員およびプロジェクトメンバーから助言指導を受けるとともに、共に研究を進めることで、プロジェクト全体の研究内容を体系的に理解し、幅広い視野を育成します。同時に、他のプロジェクトメンバーとの共同研究を進めることを通じて、コミュニケーション能力を身につけます。
カリキュラム編成
1年次 | 2年次 | 3年次 |
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研究プロジェクトだからできること
- 研究内容が複合的視点から議論され、自らのテーマの位置付けが理解でき、システム科学的思考能力がより強化される。
- 実務家も参加することで、研究内容の具体性、実践性が確保できる。
- 研究活動推進の具体的経験を積むことで、プロジェクト・マネジメントの方法を学習できる。
研究プロジェクト例
先端バイオメカトロニクス技術を用いたトップアスリート養成システム開発研究事業
学内のコーチング系研究者とバイオメカトロニクス系研究者が共同で参加し、国立スポーツ科学センター、オーストラリア国立スポーツ研究所、福島県立医科大学、中国重慶理工大学などの国内外アスリート養成機関、研究機関および福島地元企業と連携して、身体動作ならびにスポーツ生理に関わる新しい計測法を開発し、コーチ陣の指導ノウハウを科学的に解明して選手の競技力の飛躍的向上を図るとともに新しい指導法を確立する。
遷移途中にある自然環境を自然遺産として良好に保全するための研究モデルの策定
理学や社会学などの様々な分野の教員が共同で参加し、環境省、福島県と北塩原村などの自治体、福島県保険衛生協会などの研究機関と連携し、磐梯朝日国立公園の自然環境や景観を、自然遺産として現状のまま質的・量的に維持・保全するための方策を解明し、全国的に活用できる研究モデルを策定する。
廃棄物の効率的効果的回収のビジネスモデルと管理システムの開発
共生システム理工学研究科の教員と福島県内と山形県内の企業が協力をして、3Rの実現に寄与できる可能性があると言われる有料指定袋と課金の管理方法について全国実態調査を行い、整理分類し、いくつかのビジネスモデルとして明らかにし、それらの特長や地域特性に応じた適切な管理システムの提案、設計、開発を行う。
博士後期課程での主な研究テーマ
共生機械システムの領域では…
- 制御理論とその応用
- 先進材料システムの開発と力学的評価
- 睡眠調節の神経機構
- 眠りの不思議
- ヒト理解に基づくヒューマンインタフェース
- 人間共存型ロボットとメカトロニクス応用
- 動物の記憶・学習機能
- 物性物理学を基盤とした複雑系科学の解明と応用
産業共生システムの領域では…
- 環境調和材料の創製
- サプライチェーンマネジメント
- タンパク質モデルの合成
- 生産システムの最適化
- 製造プロセス工学
- 知的管理情報システム
- エネルギーシステム工学と流体工学
- 産業用微生物及び酵素
- 非加法的尺度とその応用
- 再生可能エネルギーの分子化学
- 生産・物流・経営のシステムモデリング
- グラフ描画アルゴリズム
- 再生可能な生物資源を用いた機能性材料
- 超微量物質の分析システム
環境共生システムの領域では…
- 都市計画とまちづくり
- バイオ・エコシステムを活用した流域管理
- メソスケール大気循環
- 地下水資源の評価
- 地域再生とコンパクトシティ
- 大気微量成分の環境微生物
- 大規模爆発的火山噴火の将来予測
- 昆虫の形態・機能・種多様性
- サウンドスケープ・デザイン
- 気候変動と水・土砂災害
- 環境計画へのシステムズ・アプローチ
- 地球環境モニタリング・モデリング