福島大学放射線計測チーム

 

福島県の環境放射線量率地図(平成23年6月17日掲載)

 この図は,福島県による環境放射線モニタリング実施結果と文部科学省による20km圏内空間線量率測定結果に基づいて作成しました.測定地点と測定値の詳細については,福島県や文部科学省の発表資料を参照してください.

 測定は4月上旬から中旬にかけて実施されました.この図では,放射能の減衰による補正を行わずに測定結果そのものの値を用いて等値線を引いています.それでも,図に示されている高い放射線量率の分布の特徴は正しく表現されていると考えています.つまり,この図を見ると,東京電力の福島第一原子力発電所から北西方向に高線量域が伸びることや,福島市や郡山市などの中通り地方が他の地域と比べて高いことが分かります.このことは,4月上旬に公開しました「福島県北部エリア放射線レベルマップ」でも指摘していますし,文部科学省が5月6日に発表した航空機モニタリングの結果とも一致しています.

 なお,これらの地域に比べると会津地方は環境放射線量率の値が低い地域であることが分かります.